中国の自動車リサイクル事情
中国と聞くとあまり良いイメージを持っている人はいないかも知れません。
しかし、自動車リサイクル法が中国で始まったのは日本よりも早い平成13年です。
日本で自動車リサイクル法が始まったのが平成17年ですから4年も早いスタートです。
ただ、中国の自動車リサイクルには色々問題が多いみたいです。
中国の車保有台数
2017年現在、中国の人口は約13億人で自動車保有台数も1億8000万台を超え日本の自動車保有台数である8,000万台を超えています。
2007年の保有台数が4000万台だったことを考えると、ここ10年で4倍以上保有台数が増えていることになります。
その理由としては中国の経済発展、インフラの整備などもあって車の台数が倍増したと考えられます。
中国の自動車リサイクル市場
2017年現在も中国では車の生産台数が増え続けています。
それに伴って廃車台数も増えていて、2015年には400万台以上で2020年には900万台以上になるという予測が出ています。
解体事情
中国の解体事情は日本とは違い大半は手作業中心の非効率なものです。
環境問題のあるフロンや廃液の処理でも業者が存在しないのでフロンの大気放出や廃液での土壌汚染なども懸念されています。
解体現場でも業者間で技術的な差や機械の有無によっても処理できる能力に違いがあります。
リサイクルの現状
シュレッダーダスト(ゴミくず)の処理は手作業で細かく分別しているが、細かいが故に時間がかかり非効率なのが現状です。
エアバックの処理については現状ではエアバッグが装着されている車は少ないです。
フロンの回収は処理業者がいないため大気に放出されているのが現状で環境破壊が懸念されています。
中古パーツは業者から直接買い付ける方法で値段も業者の言い値となっていて問題となっています。
今後の廃車の現状
中国では今後も年間の廃車台数も増え続けます。
現状の処理能力では追い付かなくなり、結果的には不法投棄が増え環境汚染の問題が今よりも大きくなると考えられています。